『ウイナーズサークルへようこそ/甲斐谷忍』感想。競馬予想して、馬券を買う漫画!
【競馬・馬券】甲斐谷忍『ウイナーズサークルへようこそ』(集英社)の感想・レビューです。
2015年5月9日現在で、6巻まで出版されています。
定価・600円+税。
※多少内容に触れてる部分があります。ご注意のほど。
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ウイナーズサークル、競馬予想して、馬券の回収率・的中率(当たる確率)をあげんと欲する集団
ウイナーズサークルとは、馬券の回収率をうまいことあげようと企む集まり。馬券の当たる確率を上げよう集団でございます。
競馬予想法、消去法、血統、データ、パドックで、ウイナーズサークルへようこそ
消去法で行く、桜紅子。その妹、美登里。血統派の風間駿。データ派の宇多田惣吉。そこに、パドックで馬を見るのが上手い、山川七雄が加わって、さぁ大変。
七雄は漫画家志望だったところから、前走以前の馬体写真があると馬の成長度が見えるいわゆる相馬眼の持ち主。ただし、本人はあまりその能力に気づいてない模様。
新しくウイナーズサークルに加入した、パドック派・七雄の能力で競馬予想をどうにかこうにか、ムニャムニャと
ウイナーズサークルの面々は七雄の能力をいかして、馬券を当てられるように策を練るのだが……。
七雄の能力を見抜かれたり、描いた漫画を酷評した編集者と遭遇したり。
珍道中。
甲斐谷忍・ウイナーズサークルへようこそ、競馬予想して馬券を買う側の内容な漫画で面白い
お金を増やしたいという欲望に、どんな欲望がからんでくるのか……。
馬券を買うのって、一人で完結できることなんですよ。競馬予想して、馬券買って。テラ銭引いた、お金の奪い合いは大勢の人とするんだけど、誰かとつるんで馬券を買う必要はない。
つるむ相手が生まれると、見栄の張り合いが生まれて、ウイナーズサークルの始まり始まり…
そこに他人(お金を奪い合ってる相手だったりする)が見えて来ると、見栄の張り合いが生まれる。
ウイナーズサークルへようこそに、「勝ち組」とか「負け組」という言葉がしばしば登場するのは、うなづけます(その概念には別の考えがありますけど……)。
競馬予想で、馬券で、自分の不甲斐なさが解消できるかもしれない感覚
ふがいない自分が「馬を選択することによって、この世の生活もどうにかなるかもしれないという恍惚感」。この漫画の根底にあるのはそういう感覚でしょう。
さて、どうすれば馬券がうまくなり、続けてゆけるのか。
そんな感覚からされるやりとりが、面白い。細かい突っ込みも素敵だわ。
えらい試行錯誤してるんだなぁ。
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ウイナーズサークルへようこそ。知ってる馬が漫画に出て来るのはとってもうれしい
自分は競馬を始めて4年くらいしかないもので、古いこと(と、言ってもディープインパクトが走ってた頃とか)を知らないんです。競馬を始めてから、レース映像で何度見ててもリアルタイムで見ているかどうかって、全く意味合いが違うんですよ。
リアルタイムで観てきた馬が登場するのは嬉しい。
なもので、毎週のようにとはいかないけど、競馬を始めてからある程度リアルタイムで見てきた馬やレースが漫画に登場するのは、めっちゃくちゃ嬉しい。
……とはいえ、1巻目の冒頭大穴を当てるシーンの馬(ドラゴンザライト)は実際にいませんけども。
ドラゴンライトはいるんだけど……(ロドリゴデトリアーノ産駒・母父・タイテエム)。
ドラゴンナイト……、いやいやなんでもないよ、ドラゲナイ(をいっ!)。
話が進むにつれて、知ってる名前が出て来る感じでした。
トランスワープとか、タッチミーノットとか、イタリアンレッドとか……(キリがないので3頭でやめておこ)。
自分のやっていない競馬予想法、パドック
山川七雄が馬を見れるということもあって、競馬場ではパドック回りが登場します。
普段、自分はパドックをまったく見ないで予想します。パドック見て馬券を買うと回収率がすんごく減るんですよ。
馬見るのは大好きなのだけど……。
パドックを見て競馬予想しないものの、気になるファクターではある
すると、興味がないのかというとそうでもない。パドックをどういうふうに予想にいかしているのかは、とっても気になるんです。
データを蓄積するのは膨大な時間がかかるけれど、過去の馬体を見比べるというのは有効なんでしょうね。パドックって、今周回している馬を見てどうするのかってイメージがありましたから。
あと、馬券で誰かと競うということにも興味がなかったので、その世界が見られるのは面白い。
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『ウイナーズサークルへようこそ/甲斐谷忍』感想・まとめ
まだ完結してない漫画なので、この先どうなるのか気になります。
勝ち組とか負け組という中で馬券を買うことなぞ、どうでもいいことだみたいに進みませんか……。
以上、『ウイナーズサークルへようこそ/甲斐谷忍』感想。馬券を買う側な内容の漫画。競馬予想好きには面白い。おすすめ。消去法、血統派、データ派、パドックという話でした。
ウイナーズサークルへようこそ、完結。打ち切り? 最終回? 2017.6.30 リライト。
『ウイナーズサークルへようこそ/甲斐谷忍』は、9巻目で完結。打ち切りなのか休載なのかよく事情はわからないのだけど、最終回の読者を置いてけぼりにされてる感がたっぷりだったのが残念。面白い、競馬漫画だっただけに「えっ? 打ち切り感? 最終回?」となった。
同時期に発売していた、無敵の人も終わっちゃいましたし。
面白く読んでるマンガでも、うまいこと続いていかなくなることもあるんだなぁと。
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