着差は競馬新聞の馬柱には欠かせない数字です。競馬した勝ち馬からの着差。0.1秒差、馬身差。クビ・ハナ・アタマ。競馬予想に使う数値、タイムとして着差は着順より重要だと考えています。
競馬新聞に書かれる、秒差や馬身差のタイム。クビ差・ハナ差・アタマ差。着差は着順と違って、順番を決められるわけではありません。着差は勝った馬から何秒差があったのかの数字です。
ここに競馬予想の意味ある理論が生まれる隙間がある。着差を競馬予想に使う場合、比べてる馬との脚質の差には注意するのが理論のポイントかと思います。逃げ・先行。差し・追い込み。着差の意味など、そんな話を。
着順と着差は競馬新聞に載ってる数字だけど……。違う価値を持つ話
「着順」と「着差」どちらも馬柱には確実に載っている数字、タイムです。凝った競馬新聞の馬柱だけに掲載されているものではなく、JRAホームページで無料で使える馬柱にもばっちり掲載されています(自分はそれをプリントアウトして使ってます)。
テン3ハロンのラップになると、少々競馬新聞にお金が必要になって来ますが……。着順、着差の載らない競馬新聞はありません(あったらコワイ)。
競馬のレース結果に、クビ・ハナ・アタマと表記されていたものも、着差として数字で表記されています。0.0だったり、1.8だったり。
「着順」と「着差」。馬柱の扱いはちょいと違います。数字が大きいのは、着順です。着差は小さい文字。どの競馬新聞、どの馬柱も同じ感じに掲載されています(これが逆になってる競馬新聞があったら、コワイ)。
着順も着差も、ゴール板を馬が通り過ぎたときにおおよそ決められるわけですが、着順が順位をもって階段状に並ぶのに対して、着差はそうなりません。レースで勝った馬から、どのくらい離れてゴール板を通過したのかだけを表します。
あるレースにおいて、4位の馬、5位の馬、6位の馬、7位の馬で着差が0.0秒、つまり着差がないということはしょっちゅう起きています。
0.1秒差、0.2秒差となると……。もう、それはそれはたくさんあります。
1位入線した馬と比べても同じようになることは多いもので、ハナハナハナ……グビクビクビ……みたいなレースもあります。
着差で重要なのは、10着で着順の数字は大きく見えても、着差は0.3秒差というのはちょいちょい起こること。
1着馬と0.3秒くらいしか離れてなかったと言うわけです。そういう馬が外枠から走り、外々を回る競馬になってたとしたら? 1着馬は内枠からで、インベタで走ってたとしたら? 今回は1着と10着だけど、次走10着だった馬は……。
ここまで明らかだと、オッズに織り込まれてしまいますが、中穴になることもあります。
2015年ヴィクトリアマイル(GI)の2着、キングカメハメハ産駒・ケイアイエレガントの着差話
ーー2着にケイアイエレガント(12人気)、3着にミナレット(18人気)が入って、3連単はGI史上最高配当の2000万馬券になりました。
小田 ケイアイは京都牝馬Sを人気薄で勝ち、ぶっつけだったので盲点になっていたけど、実は前年もこのレースで0秒3差と好走していた。ここがポイントでしたね。
プレイボーイ2015 no.44 スポーツ誌名物大穴名人に聞く2000万馬券の取り方 より
記事に書かれています、キングカメハメハ産駒・ケイアイエレガントの前年の着差に自分、実は気付いてました。
「ケイアイ、去年なんだか具合のいい数字になってるなぁ。この着差いいなぁ」と。
この具合のいい数字というのは、着差とこれから走る馬のオッズの差です。妙味あるなぁというわけです。とっても。
ただ、ちゃんと予想もしていないし馬券は買っていないのでなんとも言えないのですが、ドエライ馬券三連単2000万馬券になってつくづく思ったのは、着順よりも着差が大事だよなぁということ。
冒頭にも書きましたが、着順は階段状に決められてゆきます。しかし、着差はそうはならない。しかし、競馬新聞の馬柱目立ち度は着順が大きく、着差は小さい。オッズに影響が強いのは、着差ではなく、着順。
もちろん、その着差がどのように作られたのかはレース映像をごりごり確認しないといけませんが、着差が少ないけど着順は大きい馬が馬柱にいた場合、
「この馬の前走レース映像見ておこ」
という判断材料には少なからずなります。予想する際に他馬から抜き出てくる感じです。
レース中に不利があって、着差が少なければ、次走巻き返すことは多々あります(時計面など他に見た方がいいところはたくさんあるけれど……)。
着差を見てて見落としがちな数字。着差を比べてる馬の脚質には注意
着差でひとつ見落としがちなのは、1着馬がかなりの馬身差をつけて勝ったレースでしょう。後にいた馬が弱い可能性も秘めてるものの、馬場が渋ったダートで逃げた馬に有利になってたなんてケースもありますから、ここも細かなところはチェックしたほうがいいでしょう。
勝ち馬の脚質(着差を比べてる馬の脚質)は気にしたほうがいいということです。勝ち馬が楽をして競馬をできる条件だったとき、勝ち馬と逆の脚質で着差が少ない場合、条件が逆になったら強い可能性があります。
上記の例の場合、渋った馬場で逃げた馬に有利ならば、追い込んできた馬で着差が少ない馬が馬場が乾いて好走の可能性はあるということです。
着差に脚質を織り込むことで馬券の的中率・回収率を上げる材料になる。
馬柱には「疑ったほうがいい数字」っていうのがけっこうあります。うのみにできない言葉がけっこうあるんですよ……馬柱って。そういうところが競馬予想なのでしょう。
以上、着差は競馬予想に使う数値、タイム。着順より重要。0.1秒差、馬身差。クビハナアタマという話でした。
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